大人の英会話教室で買う教材はどこまで戻るか
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英会話教室の契約をやめるとき、教材も一緒に解除できるかは、授業の契約・教材を買う必要・教材の種類で決まります。すすめられて買っただけの品や機器まで一律に戻るわけではありません。
授業の契約
- 語学の教授が2か月超・5万円超か
- その契約に教材が付いているか
購入の必要性
- 契約上、買う必要のある商品か
- 単に勧められた商品ではないか
商品の種類
- 書籍や音・映像を記録した物か
- 機器は対象の一覧と分けて確かめる
教材の名前だけでなく、本体の契約と購入の必要性を分けて見る
教材は「関連商品」という名前で扱われる
教室で買う教材は「関連商品」と呼ばれ、本体の契約を解除したときに一緒に解除できることがあります。対象は**「購入する必要のある商品」で、なおかつ政令に挙がっているもの**です。
特定商取引法48条2項が、本体の契約を解除したときに一緒に解除できるものを決めています。ここでいう本体は、特定継続的役務提供(2か月を超え5万円を超える契約に、法律が解約の権利を付ける決まり)にあたる契約です。名前を与えている部分がここです。
役務提供事業者又は販売業者が特定継続的役務の提供に際し特定継続的役務提供受領者等が購入する必要のある商品として政令で定める商品
2つの条件が並んでいます。すすめられて買っただけのものは1つ目に届かないことがあります。
政令の側は特定商取引に関する法律施行令29条1項です。
法第四十八条第二項本文の政令で定める関連商品は、別表第五に掲げる商品とする。
語学の教授に付くのは、書籍と記録した物
語学の教授の枠で関連商品になるのは、テキストのような書籍と、音や影像を記録した物です。ファクシミリ装置とテレビ電話装置も挙がっています。
施行令29条1項が送っている別表第五の三号が、語学の教授を含む枠についてこう並べています。
施行令29条1項を開く
三別表第四の三の項から五の項までに掲げる特定継続的役務にあつては、次に掲げる商品イ書籍ロ電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法により音、影像又はプログラムを記録した物ハファクシミリ装置及びテレビ電話装置
イの書籍が、テキストや問題集にあたります。ロは音や影像を記録した物で、CDやDVD、データを収めた媒体がここです。
ハに目が留まるところです。ファクシミリ装置とテレビ電話装置が挙がっています。通信で教える形を想定して置かれた項目で、条文が書かれた時期がそのまま残っています。
タブレットやパソコンは、この号に挙がっていません。別表第五の四号(パソコン教室の枠)には電子計算機が入っていますが、語学の教授の枠には入っていません。教室から機器を買うことになっているなら、その代金は関連商品として一緒に解除できるとは限らないことになります。
使ったあとでも解除できる
テキストを開いて書き込んだあとでも、本体の契約を解除できる期間の中なら、教材も一緒に解除できることになります。ここがこの枠のいちばん大きいところです。
48条2項にはただし書があって、使ったり消費したりすると解除できなくなる商品が置かれています。その範囲は施行令29条2項が決めています。
法第四十八条第二項ただし書の政令で定める関連商品は、別表第五第一号イ及びロ並びに第二号に掲げる関連商品とする。
一号はエステティックの枠、二号は美容医療の枠です。語学の教授を含む三号は、ここに入っていません。
エステティックの枠
- 別表第五 第一号イ・ロが対象
- 摂取するものと化粧品が挙がっている
- 使うと解除できなくなることがある
語学の教授の枠
- 別表第五 第三号は対象に入っていない
- 書籍と記録した物が挙がっている
- 読んだあとでも解除できる
ただし書の対象に挙げられているかどうかで、開封後の扱いが逆になる
返す費用は事業者が持つ
教材を送り返す送料を、こちらが持つ必要はありません。
戻すときの送料も条文にあります。48条5項です。
48条5項を開く
第一項の規定による特定権利販売契約の解除又は第二項の規定による関連商品販売契約の解除があつた場合において、その特定権利販売契約又は関連商品販売契約に係る権利の移転又は関連商品の引渡しが既にされているときは、その返還又は引取りに要する費用は、販売業者又は関連商品の販売を行つた者の負担とする。
「販売業者又は関連商品の販売を行つた者の負担」です。
同じ条の4項は、解除に伴う損害賠償や違約金の支払を請求できないとしています。教材の開封手数料のような名目も、ここに当たります。
規約に違うことが書いてあったら
規約が「教材は返品不可」としていても、規約より条文が勝ちます。ただし無効になるのは規定に反する部分で、契約が丸ごと消えるわけではありません。
根拠は48条8項です。
前各項の規定に反する特約で特定継続的役務提供受領者等に不利なものは、無効とする。
スパルタ英会話の費用は、公式料金ページの受講料に、別途入会金55,000円(税込)を足して比べます。1か月受講の金額は表にないため、希望コースの見積もりを確認してください(料金のみ2026年10月19日確認)。
あっせんの契約では、本体の位置づけも変わる
ここまでは、日本の事業者が自分でレッスンを提供する契約を前提にしています。留学のあっせんを受ける契約は、構造そのものが変わります。
ISS留学ライフは、現地の語学学校を紹介する留学あっせん事業者です。会社概要に料金の記載が無く、行き先とプランごとに見積もりを取る形なので、教材費が授業料と別の項目として出るとは限りません。あっせん手数料と、現地の学校に払う費用が別々の契約になっていることもあります。
**関連商品にあたるかは、その商品が特定継続的役務提供契約に付随して売られているかで決まります。**あっせんだけを受ける契約では、本体の契約自体が別表第四のどの項にも当たらないことがあり、そのときは48条2項の前提も同じように外れます。契約の構造の見分け方は留学エージェントは誰と契約するかにまとめました。
前提は、本体の契約が線を超えていること
ここまでは、本体の契約が特定継続的役務提供にあたる場合の話です。語学の教授でこの章が当たるのは、期間が二月を超え、金額が五万円を超える契約だけです。線の数え方は英会話の解約は2か月と5万円で決まるにまとめました。
月ごとに払う形で線に届かないなら、48条は当たりません。そのときの教材は普通の売買になります。形ごとの分かれ方は英会話スクールの契約は形で変わるにあります。
条番号まで書いている例がある
事業者の側が、この関係を自分の表記に書いていることがあります。
このサイトが載せているスパルタ英会話の特定商取引法に関する表記は、クーリング・オフを48条1項、関連商品を48条2項、中途解約を49条1項として、条番号まで並べています(2026-09-12 確認)。読者から見ると、教材の扱いを聞くときにどの条文の話かを示す手間が減ります。
書いていない事業者のほうが多いので、無いこと自体を欠点と読む必要はありません。条文は書いていなくても効きます。ただし書いてある店では、話が早く済みます。
同じ表記は、開講日の前日までの解約手数料を1万5000円、開講日以後を「5万円又は未受講分の学費の20%に相当する額のいずれか低い額」としていて、施行令別表第四の三の項の第四欄・第三欄と同じ額です。
申し込む前に分けておくもの
- 授業料と、教材の代金を別に書いてもらう
- 教材が書籍か、記録した物か、機器か
- 機器なら、それが契約に必要なものとして売られているか
- 領収書と明細を、授業料と教材で分けて残す
2番目と3番目が効きます。別表第五の三号に挙がっているものかどうかで、一緒に解除できるかが変わります。
8日を過ぎたあとの中途解約では、この48条ではなく49条の計算になります。そちらは語学スクールの中途解約と返金の上限にまとめました。
契約でもめたときの相談先は、消費者ホットライン 188 です。最寄りの消費生活センターにつながります。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 6件
- 出典
- 2件(法令 2)
- 公開
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