語学の出発点

英会話スクールの契約は形で変わる

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2026/10/19更新 2026/9/12公開

英会話スクールを比べる前に、誰から授業を受けるかを確認してください。契約期間と総額も必要です。教室の長期コース、月額のオンライン講座、留学の手配では、やめるときの条件が違います。

申込画面・契約書で最初に分ける3点
何を買う?
授業・学習管理・教材・留学の手配
いつまで?
月ごとに更新か、決まったコース期間か
いくら?
契約総額と、入学金・教材費などの別払い

特定継続的役務は、法律が指定した7つの役務です。語学の教授でも対象になるには、2か月を超え、かつ5万円を超えるなどの条件があります。まず契約の形を分け、その後に精算式を確認します。

自分の契約を見分ける順番

  1. 支払いは月ごとか、コースぶんをまとめてか
  2. 約束した期間は二月を超えるか。二月ちょうどで終わらないか
  3. 契約総額はいくらか。別払いの教材などは何か
  4. 授業をする相手は誰か。学習管理や海外学校の紹介だけではないか

条件に届かない契約でも、事業者が返金・退会の規定を置くことはあります。規約と、契約したときに渡される契約書面を読み、退会の締切も確認してください。

誘い方のほうは、共通している

売り方が違っても、誘い方は共通しています。「英語が話せるようになる」「スコアが上がる」のように、知識や技能の向上を掲げて誘います。そして、その目的が実現するかどうかは確実ではありません。この組み合わせが、この分野に専用の規定が置かれた理由になっています。

特定商取引法41条2項1号が、特定継続的役務(途中でやめる権利が付く、法律が指定した7つの役務)の性質をこう書いています。

役務の提供を受ける者の身体の美化又は知識若しくは技能の向上その他のその者の心身又は身上に関する目的を実現させることをもつて誘引が行われるもの

続く2号が「役務の性質上、前号に規定する目的が実現するかどうかが確実でないもの」です。

分かれるのは、期間と金額と中身

線を引くのは期間と金額です。語学の教授は、期間が二月を超え、かつ金額が五万円を超える契約だけが対象になります。

期間は施行令24条1項が業種ごとに決めています。

法第四十一条第一項第一号の政令で定める期間は、別表第四の第一欄に掲げる特定継続的役務ごとに同表の第二欄に掲げる期間とする。

語学の教授は別表第四の三の項で、第二欄が二月です。金額は施行令24条2項の五万円で、こちらは業種を問いません。

申し込もうとしている契約の形先に見る条文

  1. 教室に通い、コースぶんをまとめて払う

    41条1項1号

    半年や1年のコースなら期間も金額も超えることが多い。概要書面と契約書面が渡される側になります

  2. オンラインで、月ごとに払う

    期間・総額と規約を確認

    月ごとの更新でも、個別の契約期間と総額を確かめます。特定継続的役務の条件に届かないときも、退会方法は規約で確認します

  3. 学習の管理を買う(コーチング)

    41条1項1号と、語学の教授の範囲

    期間と金額は超えることが多いので、残るのは「語学の教授」に当たるかどうかです

  4. 教材を別に買う

    15条の3第1項

    商品の売買契約なので、通信販売の返品の規定が当たります。ただし広告に特約があればそちらが優先します

売り方ごとに、どの条文を先に見ることになるか(特定商取引法41条1項1号・15条の3第1項)

教室に通って、まとめて払う形

いちばん分かりやすいのがこれです。半年や1年のコースを契約して、入学金と受講料を先に払います。期間は二月を超え、金額も五万円を超えます。

この形なら、申し込む前に概要書面(契約する前に渡される、料金と解約の条件を書いた書面)が渡され、契約したときに契約書面(8日を数え始める書面)が渡されます。8日のクーリング・オフと、そのあとの中途解約がどちらも付きます。

やめたときに請求される額の計算は語学スクールの中途解約と返金の上限にまとめました。

6社を開いて、中途解約の精算式を数えた

このサイトが載せている2社に、4社を足しました。足したのはタビケン留学・河合塾KALS・The Past・MeRISE英会話です。中途解約の精算式が書かれているかを、1社ずつ数えました。

事業者精算式の明記
スパルタ英会話あり。開講日後は5万円か未受講分20%の低い方
タビケン留学あり。継続プランに提供済み対価+解約手数料の式がある
河合塾KALSあり。受講済み学費を控除し、手数料は1ヶ月分か5万円の低い方
The Pastあり。受講済み対価に、5万円か契約残額20%を足す式
MeRISE英会話一括の中途解約は書面で確認。月額は更新日の1か月前までの退会申請
ネイティブキャンプ留学なし。あっせんのため8日前後のキャンセル料のみ

タビケン留学の継続プランには、こう書かれています。

タビケンプライム基本料金の総額から上記aの金額を控除した金額の20%に相当する額または5万円のいずれか低い方の額

河合塾KALSの返金手数料は、こうです。

1ヵ月分の学費相当額、または5万円のいずれか低い金額

The Pastの英語コーチングは、こう並べています。

B. 5万円または契約残額*の20%のいずれか低い額

3社とも、上限の書き方が同じ形でした。提供済みの対価に足す上限を、5万円か割合のどちらか低い方で決めています。

MeRISE英会話の一括プランの中途解約について、特商法ページは書面の確認を案内しています。月額プランは別に、更新日の1か月前までの退会申請を求めています。

その他、中途解約をご希望の場合は概要書面および契約書面をご確認下さい。

このページだけでは、一括プランをやめる際の精算額を確認できません。契約前に概要書面などを取り寄せ、受講済み分・手数料・教材費の精算を読んでください。書面を契約後まで確認できないとは決めつけません。

6社のうち4社は、申し込む前から精算式を読めました。残り2社は、あっせんの解除条件か、書面を取り寄せて確認する案内でした。

体験予約の前に、受講料と入会金を足す

スパルタ英会話は、公式料金ページの画像表で受講料と別途入会金55,000円を公開しています。両方を足した金額は次のとおりです(すべて税込、2026年10月19日確認)。

  • 2か月:467,000円(受講料412,000円+入会金55,000円)
  • 3か月:634,000円(受講料579,000円+入会金55,000円)
  • 4か月:778,000円(受講料723,000円+入会金55,000円)

1か月からの受講も案内されていますが、その金額は同表にありません。希望する受講方法・期間の見積もりを取り、割引や追加費用があるかも照合してください。無料体験の予約と、有料コースの入会は別です。体験後に内容と総額を検討してから決められます。

オンラインで、月ごとに払う形

月額制のオンライン英会話は、毎月の更新で翌月から止められる形になっています。期間が二月を超えず、金額も五万円に届かないことが多いので、法律の側からはやめる権利が付かない契約になります。

そのうえ、ネット申込みだからといって8日で返せるわけでもありません。通信販売で8日のあいだ返せることを決めている15条の3が主語にしているのは商品と特定権利で、役務が入っていないためです。そこはオンライン英会話に8日の返品は効かないに書きました。

学習の管理を買う形

英語コーチングと呼ばれるものは、レッスンより学習の設計と進捗の管理を売りにしています。期間3か月以上・総額数十万円が多いので、期間と金額は超えます。

残るのは、その役務が「語学の教授」に当たるかどうかです。消費者庁の資料が資格試験対策と「当該部分」の扱いを書いていて、そこは英語コーチングに解約の権利は付くかにまとめました。

留学のあっせんを買う形

「英会話」と名前に付いていても、レッスンそのものを提供しない契約もあります。ネイティブキャンプ留学は、現地の語学学校を紹介する留学のあっせんです。レッスンを提供するのはあっせん先の学校で、契約したエージェントではありません。

役務を提供する事業者が誰かで、41条1項1号が当たるかどうかの手前が変わります。語学の教授にあたる役務を、日本の事業者が自分で提供しているのか、海外の学校にあっせんしているだけなのかを、まず区別することになります。見分け方は留学エージェントは誰と契約するかにまとめました。

期間をわざわざ区切っている契約

もう1つ、見落としやすい形があります。二月ちょうどで終わるプログラムです。

条文が「超える期間」と書いているので、二月ちょうどは超えていません。2か月プランと3か月プランが並んでいるスクールでは、選ぶプランで解約の権利が付く側と付かない側に分かれます。

短期集中を掲げているスクールほど、ここが効いてきます。

このサイトが載せているスパルタ英会話は3か月の短期集中を掲げていて、特定商取引法に関する表示が自社の英会話講座を41条1項1号にあたるものとして書いています。掲げている期間と、表示に書いてある扱いが揃っている例になります。

申し込む直前に、書面で確認する

教室の長期コースなら、概要書面と契約書面で受講期間・総額・精算式を確認します。月額制なら次回更新日と退会手続きの締切を見ます。留学の手配なら、エージェントと学校それぞれの取消条件を確認します。教材を別に買う場合は、広告の返品特約も読みます。

契約でもめたときの相談先は、消費者ホットライン 188 です。最寄りの消費生活センターにつながります。

教室で教材を買う形になっている場合、その代金の扱いも形で変わります。大人の英会話教室で買う教材はどこまで戻るかにまとめました。

英文の確認が目的なら、IDIYのポイントと定額の選び方で添削の相手・解説・単語数を揃えて比較できます。

学ぶ人同士で会話を練習する方法もあります。HelloTalkの言語交換と登録前の確認を参考にしてください。相互の練習を目的にしたアプリと、授業時間や指導内容を契約で決めるスクールは分けて比べてください。

この記事で確かめたこと

原文から引用した文
6件
出典
6件(法令 2)
更新

引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。

紹介したスクール・窓口の契約条件

スクール・窓口運営会社契約の形解約の権利が付く線
スパルタ英会話株式会社スパルタ英会話日本の事業者がレッスンを提供コースによって分かれる
記載なし(理由は下)
ネイティブキャンプ留学株式会社ネイティブキャンプあっせん(レッスンは現地の学校)サイトの表示からは判断できず
記載なし(理由は下)
スパルタ英会話
東京・新宿の英会話スクール。特定商取引法に関する表記のページが、自社の英会話講座の契約を特定継続的役務提供にあたるものとして書いていて、開講日の前日までの解約手数料を1万5000円、開講日以後を「5万円又は未受講分の学費(支払済み学費÷授業回数×未受講回数)の20%に相当する額のいずれか低い額」としている。施行令 別表第四の三の項の第四欄・第三欄と同じ額(2026-09-09 確認)。同ページはクーリング・オフを特商法48条1項、関連商品を48条2項、中途解約を49条1項として条番号まで書いている。料金は公式ページの画像表で公開されています(料金のみ2026-10-19確認)。料金ページが「最短1ヶ月から始める」としているので、1か月のコースは二月を超えず、その契約は特定継続的役務にあたらない。だから tokutei は kousubetsu。 公式料金ページの画像表は2か月412,000円・3か月579,000円・4か月723,000円。別途入会金55,000円で、合計は順に467,000円・634,000円・778,000円(すべて税込、2026-10-19確認)。1か月受講の金額は同表にないため、希望コースの見積もりで確認してください。
ネイティブキャンプ留学
特定商取引法に基づく表記に、事業社名「株式会社ネイティブキャンプ」と所在地「東京都渋谷区神南1-9-2 大畠ビル」が出ています(2026-09-13 確認)。同じページに「海外留学代理店サービス利用時」の項が別に置かれていて、支払方法はクレジットカードと銀行振込、契約締結の申込日から起算して8日を経過するまでは申込みの撤回と契約の解除ができてキャンセル料の負担が無く、9日目以降は契約内容所定のキャンセル料がかかると書かれています。留学のページは「正規代理店だからこそ実現できるエージェント手数料0円」としていて、学校ごとの費用が1週間あたり87,000円から158,000円の範囲で複数校ぶん並んでいます。旅行業の登録番号は、留学のページにも特定商取引法に基づく表記にも見当たりませんでした。代表者欄は画像で表示されており、本文テキストの取得だけでは氏名を確認できません(2026-10-10確認)。電話番号は問い合わせフォームで請求すれば開示すると書かれています。アンカーテキストはアクセストレードの素材(1207194)を逐語で使っています 学校ごとの費用が「1週間 87,000円」のような形で出ていますが、税込か税別かの表示が見当たらないため price には入れていません。エージェント手数料は0円と書かれています。

この紹介表の価格欄には、各社の公式サイトで税込価格が明示された金額を掲載します。税の扱いを確認できないものは、価格欄へ入れず理由を添えています。 「解約の権利が付く線」は、特定商取引法41条1項1号が施行令24条に委ねている 期間と金額の条件を示す目安です。語学の教授では2か月超・5万円超に加え、役務の内容や適用除外も確認が必要です。 期間と金額だけで解約の権利を判定せず、国内レッスンの条件を海外の授業・手配へ一律に当てはめません。消費者庁の対象と適用除外を参照してください。 公式の表示だけで確認できなかったものは「判断できず」と出しています。記載が見つからないことは、制度の対象外であることを意味しません。

出典

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