フィリピン留学は2か月と3か月で扱いが変わる
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フィリピン留学の週数は、授業の契約期間と現地で住所・居所を定めて滞在する期間に分けてください。8週の授業でも、授業前後を含む滞在日数は別です。
日本の解約制度は、海外校の授業に自動で当たりません。契約相手と提供場所を先に確認します。
授業の暦週期間から言えること
8週(56日)
二月より短い
日本の制度が及ぶかと、授業前後を含む実際の滞在期間は別に確認
12週(84日)
二月より長い
契約への適用は相手・提供場所・総額で別に判断。授業期間だけでは在留届も決まらない
16週(112日)
二月より長い
契約への適用は別に判断。住所・居所を定める実滞在が三月以上なら在留届を確認
この図は、暦の週数を日数に直した目安です。学校が授業日数を週と呼ぶ場合や、授業の前後に滞在する場合は、実際の期間で見直します。
決める前の4つの確認
- 学校とあっせん事業者のうち、誰と何を契約するか
- 学校の週表示が暦週か、授業日数か
- 授業前後を含む実際の滞在が、三月以上になるか
- 日本の解約制度の適用を検討する契約なら、期間二月超・総額五万円超か
契約の側の線は二月
語学の教授の契約に解約の権利が付くのは、特定商取引法41条1項1号が定める線を超えたときだけです。期間の線は特定商取引に関する法律施行令の別表第四で、語学の教授は二月。金額の線は同じ施行令の24条2項です。
法第四十一条第一項第一号の政令で定める金額は、五万円とする。
期間と金額の線を超えた契約は特定継続的役務提供(法律が指定した7つのサービス)と呼ばれ、申し込む前に渡される概要書面の交付と、クーリング・オフと中途解約が付きます。線の数え方は英会話の解約は2か月と5万円で決まる、二月をどう数えるかは短期留学は2か月を超えるかで変わるにあります。
ただし、これが効くのは日本の事業者との契約についてです。授業をするのが現地の学校なら、そもそも役務を提供しているのは日本の事業者ではありません。そこは留学エージェントは誰と契約するかで分けました。
滞在の側の線は三月
外国に住所か居所を定めて三月以上滞在するなら、その地域の領事官に届け出る義務があります。フィリピンのどこに滞在するかで、届け出る先も変わります。
こちらは特定商取引法ではなく、旅券法16条です。
旅券の名義人で外国に住所又は居所を定めて三月以上滞在するものは、外務省令で定めるところにより、当該地域に係る領事官に届け出なければならない。
「外国に住所又は居所を定めて」なので、宿を転々とする旅行とは書き分けられています。「三月以上」が期間の線です。そして届け出る相手は日本国内の役所ではなく、その地域に係る領事官です。
外国に住所又は居所を定めて滞在する期間三月
三月に満たない
16条の届出の義務は生じない
三月以上
外務省令で定めるところにより、当該地域に係る領事官に届け出る
12週は、三月に足りない
ここで週と月の食い違いが出ます。12週は84日です。三月は暦で数えます。授業の前後に滞在する日も含めて、現地に住所・居所を定める期間を確認します。
授業だけで12週なら三月には届きません。ただし、コースが12週でも実際の滞在が三月以上なら在留届の対象です。16週は112日なので、こちらは三月を超えます。「3か月くらいの留学」と考えていた期間が、条文の三月に当たるかどうかは、週で数えている限り自動では決まりません。
二月のほうも同じ形です。8週は56日で、二月はいちばん短い組み合わせでも59日です。8週のコースは二月を超えないので、金額がいくらでも特定継続的役務提供にはなりません。期間の数え方そのものは短期留学は2か月を超えるかで変わるで民法の規定から見ています。
届け出なかったときに何が起きるか
16条の届出をしなくても、罰金にはなりません。旅券法23条の罰則に、16条の届出が入っていないためです。
23条の4項が、罰則のいちばん軽いものです。
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。一一般旅券に記載された渡航先以外の地域に渡航した者二渡航書に帰国の経由地が指定されている場合において、経由地以外の地域に渡航した者
23条に並んでいるのは、旅券の不正な取得、他人名義の旅券の行使、返納命令に従わないこと、そして渡航先以外への渡航です。16条の届出は、この中に入っていません。
それでも義務は義務として置かれていて、外れているのは罰則のほうだけです。届け出ておくと、その地域の領事官が滞在している人として把握している状態になります。
週で選ぶ形になっている例
このサイトが載せている U-GAKU は、料金ページで1週間・2週間・4週間・8週間・12週間・20週間から期間を選ぶ形になっています。拠点は沖縄 北谷、北海道 ニセコ、フィリピン セブ、マルタです。自社で学習プログラムと施設を運営しているとしていて、あっせんではなく自社が役務を提供する形になります。
日数に直すと、8週間は56日、12週間は84日、20週間は140日です。期間の目安を比べるための換算であり、海外での授業に日本の解約制度が適用されるという判定ではありません。契約相手・提供場所・役務・適用除外と、契約上の取消条件を確かめます。
料金は「¥89,900〜」のような下限の表示で、税込か税別かの記載が見当たりません。別途契約料 ¥30,000 がかかることは同じページに出ています。消費税・振込手数料・海外送金手数料・パスポート/ビザ申請料・航空券・海外旅行保険・現地滞在時に発生する費用は商品に含まれないと、特定商取引法に基づく表記が書いています。
中高生向けは、そもそも週数が短いことが多い
同じセブ島でも、対象が変わると期間の分布も変わります。Cebu Way English は中高生向けの短期留学で、学校の長期休みに合わせた数週間のプログラムが中心です。特定商取引法に基づく表記は販売価格を「各商品・料金プランページをご参照ください」としていて、この表記のページには金額が出ていません。
対象が中高生だと、上の表の8週(56日)や、それより短い週数に収まりやすくなります。学期のあいだに長期で抜けられる生徒は少ないためです。そのぶん、二月・三月のどちらの線もまたがない申し込みが多くなり、またぐかどうかを確かめる意味そのものが薄れます。逆に長期休み中でも二月を超えるプログラムを選ぶ場合は、この記事の手順がそのまま当たります。
6社を開いて、週の数え方を数えた
このサイトが載せている2社に、4社を足しました。足したのは3D Academy・QQEnglish・スマ留・留学FACTORYです。運営会社は下の表にまとめました。週のコースが、二月と三月の線をどうまたぐかを数えました。
| 事業者 | 週のコースの長さ | 週の数え方 |
|---|---|---|
| U-GAKU | 20週間まで | 暦週 |
| Cebu Way English | 記載なし | 確認できず |
| 3D Academy | 24週間まで | 暦週 |
| QQEnglish | IELTSコースは4・8・12週間 | 授業期間。実際の渡航・帰国日は別に確認 |
| スマ留(株式会社リアブロード) | 「12週間〜」の帯 | 記載なし |
| 留学FACTORY(Journey Links株式会社) | 「24週間」の目安 | 記載なし |
6社のうち4社は、12週間以上のコースを明示していました。12週間だけでは三月に届きません。12週間以上という表示から、全コースが在留届の対象とは判断できません。Cebu Way Englishは、週数のページを確認できませんでした。
QQEnglishの料金案内では、IELTSコースの受講期間を次のように示しています(2026年10月31日確認)。
4・8・12週間
これはコースの受講期間です。12週間を暦の日数に直すと84日ですが、渡航前後の滞在も含めた入国・帰国の日付を確かめます。
留学FACTORYの目安表には、こう並んでいます。
24週間(6ヶ月以上)
「週」の中身は、学校ごとに揃っていません。暦の週なのか、レッスンのある日数なのか。数える前に、その学校がどちらの意味で使っているかを確かめることになります。
5日からの短い留学は、どの線にも届かない
短い留学を扱うところもあります。MeRISE株式会社は、セブ島で5日からの社会人留学を出しています。5日なら、契約の側の二月にも、滞在の側の三月にも届きません。
線が問題になるのは、国内で続けるレッスンを組み合わせたときです。同じ会社の国内の英会話(MeRISE英会話)は、受講期間のしばりを設けていません。留学の前後に国内で続けるなら、その期間で二月の線を当ててください。
三本目の線は、住所を日本に置いたままにするか
期間とは別に、日本の住民票をどうするかという判断があります。こちらは旅券法でも特定商取引法でもなく、住民基本台帳法と国民健康保険法の話になります。
住所を移すかどうかで、保険料を払い続けるかどうかも、現地でかかった医療費をあとから請求できるかどうかも変わります。そこは留学中の保険と住民票をどうするかにまとめました。
同じ三月の線は、ワーキングホリデーで行く場合にも同じように掛かります。枠と回数が国ごとに違うことはワーキングホリデーの枠は国で違うにまとめました。
16条の「住所又は居所を定めて」と、住民基本台帳法の住所は別のことを言っています。日本に住民票を残したまま外国に居所を定めることはあるので、片方の判断からもう片方を決めることはできません。
契約前に確認した内容を残す
週数だけで判断せず、見積書の契約相手・授業期間・入退国日・滞在先を一緒に控えます。留学の手配と学校の授業で契約が分かれるなら、費用と取消条件もそれぞれ確認してください。
契約でもめたときの相談先は、消費者ホットライン 188 です。最寄りの消費生活センターにつながります。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
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- 出典
- 4件(法令 2)
- 更新
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。