語学の出発点

留学を途中でやめると学費はどうなるか

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2026/10/10更新 2026/9/21公開

渡航後に授業を途中でやめても、未受講分の学費が必ず戻るとは限りません。学校の返金規定で戻る額が決まり、手配会社が学校から受け取ってから返す条件もあります。学校の規定、手配会社の手数料、実際の入金時期を別々に確認してください。

学校の規定

  • 途中退学・コース変更で返金があるか
  • 滞在費は別の契約か

手配会社の条件

  • 学校から返金がある場合の手数料
  • 立て替え返金の有無

受取時期と額

  • 学校からの入金後に振り込むか
  • 送金費用と為替を差し引くか

学費の未受講分と、実際に手元へ戻る額は同じとは限らない

渡航後の返金を確認する3つの場所(6社の条件書をもとに整理)

出発前の取消料は別の記事で扱います。ここでは授業開始後に自分の都合でやめる場合を比べます。

「戻さない」と書いてあっても、上限がある

契約書に「返金しません」と書いてあっても、それがそのまま通るとは限りません。解約金や違約金のうち、平均的な損害の額を超える部分は無効になるからです。

消費者契約法9条1項1号は、解約金や違約金の条項に上限を置いています。

消費者契約法9条1項1号を開く

当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの当該超える部分

ただし平均的な損害がいくらかは、争いになって初めて出てくる数字です。申し込む前に確かめられるのは、条項がどう書かれているかまでになります。特定継続的役務(途中でやめる権利が付く契約)にあたる中途解約には、特商法49条の上限額が別に定められています。条文と計算の仕方は語学スクールの中途解約と返金の上限にまとめました。ここで比較するのは留学の手配と学校側の返金条件です。手配だけの契約を「語学の教授」とみなさず、契約相手と役務の内容を分けて確認します。国内の語学の教授については2か月超・5万円超に加え、適用除外も確かめます。海外の学校との契約に日本の特商法や消費者契約法を一律に当てはめることはできません。どの法律が適用されるか、条項が有効かは個別の契約をもとに相談してください。

6社を開いて、途中でやめたときの扱いを数えた

出発前のキャンセルと同じ6社について、「渡航後・途中でやめたときの学費」を条件書と特定商取引法に基づく表記から数えました。

事業者途中でやめたときの扱い
ウィッシュインターナショナル途中で学校を変更した場合、権利放棄とみなし払い戻し無しと明記
ウインテック留学センター学校側の規定次第。返る場合のみ当社が手続き、立て替えはしない
ラララアメリカ学校側の契約書に基づく。当社は受け取った分だけを転送
スクールウィズ返金額の20%、返金額が5万円未満なら追加5,000円。税区分は要確認
ネイティブキャンプ留学渡航後・途中退学の扱いを示す文言は見当たらない
ISS留学ライフ契約種類で異なる。手配旅行は開始後原則返金なし、学校等から返金がある場合は手数料等を差し引く

ウィッシュインターナショナルの「海外語学留学条件書」第10条4項は、こうです。

第10条4項を開く

研修開始後、申込者の都合により、研修プログラム(コース、滞在など)を途中で変更される場合、全て申込者の責任において、また必ず現地にて当該機関の同意を得た上でおこなってください。発生する取消料、追加費用などは、全て申込者負担となります。また、途中で異なる学校へ変更された場合は、権利放棄とみなし払い戻しはありません。

学校変更についての条項です。すべての途中退学が同じ条件とは限らないため、変更と取消しを分けて聞きます。

ウインテック留学センターの「海外留学のお申込条件」12条(6)は、こう並べています。

12条を開く

ご出発後、お申込者のご都合により学校やコースの変更あるいは中途退学をされた場合、学校側の規定により既に支払われた留学費用の全額あるいは一部が返金されない場合があります。学校側より返金がなされる場合に限り当社は返金手続きを行い、現地学校からの入金確認をもって返金いたします。

続けて、こうも書かれています。

なお、学校および金融機関の関係上、返金まで長期に渡る場合もありますが、当社においての立て替え返金は一切行いません。

ラララアメリカの利用規約16条は、こうです。

学校の留学プログラム費用や滞在先機関の滞在費については、各学校および滞在先機関の契約書に基づき、返金の可否および返金時期が決定されます。

ウインテックは学校からの入金後に返し、立て替えないと明示しています。ラララアメリカも、学校・滞在先から受け取った返金を転送する条件です。WISHの学校変更時の権利放棄とは区別します。

スクールウィズの申込約款第7条は、受入機関の承諾がない限り渡航後の返金をしないとしています。返金がある場合も、その額の20%を同社のキャンセル手数料とし、返金額が5万円未満なら5,000円が加わります。手数料の税区分は明示を確認できず、税込総額は要確認です。振込・換金の手数料と、受入機関から返金された日の為替も確認します。

ISS留学ライフは会社概要の条件書一覧から、契約書面(契約したときに渡される書類)に合う種類を開きます。手配旅行の条件は、旅行開始後の短縮・取消しを原則返金なしとし、学校・宿泊機関から返金がある場合は手数料等を差し引く形です。募集型・受注型へそのまま移さず、それぞれの条件書を読みます。

ネイティブキャンプ留学の特商法表記では、渡航後・途中退学の具体的な精算方法は確認できませんでした。申込後の日数による取消条件だけでは判断できず、学校と契約書面の条件を聞く必要があります。

見当たらなかったことは、規定が無いことと同じではありません。渡航前のキャンセル条項と同じ扱いになるのか、それとも学校側の規定にそのまま委ねられるのかが、条件書だけでは判断できないという意味です。留学の費用は誰に払うかで分けるで見たとおり、見積書は「エージェントに払う額」「学校に払う額」を分けて出しています。途中でやめたときにどちらから何が戻るかも、この2本に分けて聞くことになります。エージェントの手数料と、学校の授業料・滞在費は、それぞれの契約に沿って精算します。未消化の授業料が必ず戻るとは限らず、学校から返金があっても全額を受け取れるとは限りません。

現地の学校と直接向き合う場面がある

エージェントとの契約とは別に、現地の学校自身の契約書にも解除の条項があります。途中でやめる可能性があるなら、申し込む前に読むものがあります。エージェントの条件書、現地校の契約書、未成年ならガーディアンの方針です。現地校の契約書を確かめる手順は語学留学は誰と契約しても解約の条件を確かめるにまとめました。

未成年の留学では、強制帰国になった場合の費用負担を明記している例もあります。U-GAKUの未成年者向けの方針には、こう書かれています。

強制帰国に伴う交通費等の諸経費はすべて保護者負担とし、残り期間の参加費用の返金は行わないものとします。

こちらは高校生の留学は誰が同意するかで変わるで扱いました。

申し込む前に書面で残すこと

条件書に「学校側の規定による」とだけ書かれていると、その規定がどこにあるのか自体が分かりません。確かめる場所は3つです。

  1. 「研修プログラム取消料」のように学校側が決める費用の額が、契約前に開示されるか
  2. 学校からの返金をエージェントが立て替えるか、それとも入金を待ってから渡すか
  3. 未成年の場合、強制帰国になったときの交通費・諸経費の負担が保護者側にあるか

ウインテック留学センターは「立て替え返金は一切行いません」と明記しています。こういう会社では、学校側の返金が遅れれば、手元に戻るのも同じだけ遅れます。見積書の段階でこの3点を聞いておけば、途中でやめる事態になったときに「思っていたのと違う」と気づく回数を減らせます。

契約でもめたときの相談先は、消費者ホットライン 188 です。最寄りの消費生活センターにつながります。

この記事で確かめたこと

原文から引用した文
6件
出典
5件(法令 1)
更新

引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。

紹介したスクール・窓口の契約条件

スクール・窓口運営会社契約の形解約の権利が付く線
ウィッシュインターナショナルウィッシュインターナショナル株式会社あっせん(レッスンは現地の学校)サイトの表示からは判断できず
記載なし(理由は下)
ウインテック留学センター株式会社ウインテックあっせん(レッスンは現地の学校)サイトの表示からは判断できず
記載なし(理由は下)
ラララアメリカ株式会社LALALA Plusあっせん(レッスンは現地の学校)サイトの表示からは判断できず
記載なし(理由は下)
スクールウィズ株式会社スクールウィズあっせん(レッスンは現地の学校)サイトの表示からは判断できず
記載なし(理由は下)
ネイティブキャンプ留学株式会社ネイティブキャンプあっせん(レッスンは現地の学校)サイトの表示からは判断できず
記載なし(理由は下)
ISS留学ライフ株式会社国際交流センターあっせん(レッスンは現地の学校)サイトの表示からは判断できず
記載なし(理由は下)
ウィッシュインターナショナル
「海外語学留学条件書」第10条4項に「研修開始後、申込者の都合により、研修プログラム(コース、滞在など)を途中で変更される場合、全て申込者の責任において、また必ず現地にて当該機関の同意を得た上でおこなってください。発生する取消料、追加費用などは、全て申込者負担となります。また、途中で異なる学校へ変更された場合は、権利放棄とみなし払い戻しはありません。」とあります(2026-09-26にPDFを直接読んで再確認。従来「第4条4項」としていたが誤りで、第4条は手配代行者についての別条だった。第10条は「契約内容の変更」の条)。学校変更の条件と途中退学の条件は区別して確認してください。 「海外語学留学条件書」は途中変更時の取消料の決め方のみを示していて、コース自体の総額はページ内にテキストの定価が無いため price には入れていません。
ウインテック留学センター
「海外留学のお申込条件」12条(6)に「ご出発後、お申込者のご都合により学校やコースの変更あるいは中途退学をされた場合、学校側の規定により既に支払われた留学費用の全額あるいは一部が返金されない場合があります。学校側より返金がなされる場合に限り当社は返金手続きを行い、現地学校からの入金確認をもって返金いたします。」とあり、続けて「なお、学校および金融機関の関係上、返金まで長期に渡る場合もありますが、当社においての立て替え返金は一切行いません。」としています(2026-09-21確認)。返るかどうかも金額も、学校側の規定に委ねる書き方でした。 「海外留学のお申込条件」に費用の定価表示が無く、コースごとに見積もりを取る形のため price には入れていません。
ラララアメリカ
利用規約第16条(返金)に「学校の留学プログラム費用や滞在先機関の滞在費については、各学校および滞在先機関の契約書に基づき、返金の可否および返金時期が決定されます。」とあります(2026-09-21確認)。続けて「当社が当該機関より返金金額の入金を受けた場合、当社は速やかに申込者の指定する銀行口座へ振り込みを行います。」としていて、当社が受け取った分だけを転送する形でした。 利用規約には変更・キャンセルの手数料表しか無く、コース自体の総額はページ内にテキストで示されていないため price には入れていません。
スクールウィズ
2026-10-10に現行申込約款第7条を確認。渡航後は受入機関から返金がある場合に、その返金額の20%を手数料とし、5万円未満なら5,000円が加わります。手数料の税込・税別は明示を確認できず、税込総額は要確認。学校・宿泊側の規定、送金費用と返金時の為替も別に読みます。特商法表記の要約だけで渡航後の条件がないとは判断しません。 特定商取引法に基づく表記に金額のテキスト表示が無く、学校情報ページで為替レート等により変動するとしているため price には入れていません。
ネイティブキャンプ留学
特定商取引法に基づく表記には、契約締結から8日以内のキャンセルと9日目以降のキャンセルの条件しか書かれておらず、渡航後・途中退学の扱いを示す文言は見当たりませんでした(2026-09-21確認)。研修プログラムの費用は学校ごとに週単位で並んでいますが、途中でやめたときにその金額がどう精算されるかはページの上では確かめられません。 学校ごとの週単位の金額は出ていますが、税込か税別かの表示が見当たらないため price には入れていません。
ISS留学ライフ
2026-10-10に公式リンクの旅行条件書を確認。募集型・受注型・手配旅行を、契約書面(契約したときに渡される書類)で区別します。手配旅行は旅行開始後の短縮・取消しを原則返金なしとし、学校・宿泊機関から返金がある場合は手数料等を差し引く条件です。学校等の規定、受領後の為替と送金費用も確認してください。安心宣言の要約だけでは渡航後の条件を判断できません。 「ISS留学ライフの安心宣言」はキャンセル料の段階のみを示していて、コース自体の総額はプラン次第のため price には入れていません。

この紹介表の価格欄には、各社の公式サイトで税込価格が明示された金額を掲載します。税の扱いを確認できないものは、価格欄へ入れず理由を添えています。 「解約の権利が付く線」は、特定商取引法41条1項1号が施行令24条に委ねている 期間と金額の条件を示す目安です。語学の教授では2か月超・5万円超に加え、役務の内容や適用除外も確認が必要です。 期間と金額だけで解約の権利を判定せず、国内レッスンの条件を海外の授業・手配へ一律に当てはめません。消費者庁の対象と適用除外を参照してください。 公式の表示だけで確認できなかったものは「判断できず」と出しています。記載が見つからないことは、制度の対象外であることを意味しません。

出典

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