セブ島留学はどの国の法律で決まるか
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セブ島留学の契約で最初に見るのは誰と契約し、どこで説明・勧誘を受け、どこで申し込んだかです。日本の事業者との契約と現地の学校との直接契約では、適用される法律の検討が変わります。「学校がセブ島にある」だけで日本法の適用が決まるわけではありません。
以下は、現地の学校と直接契約した場合の通則法11条の分かれ目を示したものです。個別契約の結論は、契約書の準拠法と実際の勧誘・契約場所を確認して判断します。
日本で勧誘を受けていた
- 6項のただし書きに当たりうる
- 11条1項・2項に戻る
- 日本の強行規定の適用を主張する道が残る
日本では勧誘を受けていない
- 現地へ赴いて契約した(1号)
- 履行が全部現地(2号)
- 6項本文で11条の各項が適用されない
契約した場所ではなく、勧誘をどこで受けたかで分かれる
日本で受けた説明の記録を残す
この分かれ目は、あとから「どこで勧誘を受けたか」を示せるかで決まります。契約が終わってから探すことになるものは、次のとおりです。
- 日本で受け取った案内・見積書・メールの日付
- 説明を受けた場所と日付(オンラインの場合は接続していた場所)
- 申し込みの操作をした場所
捨てないでおくのは1つ目です。日本にいるあいだに事業者から届いたものは、勧誘を常居所地で受けた事実に近いところにあります。
なお11条6項には3号もあり、契約の当時に事業者が消費者の常居所を知らず、知らなかったことに相当の理由があるときも適用されません。申込フォームに日本の住所を書いていれば、この号は当たりにくくなります。
選んでいなければ、住んでいる国の法律になる
契約書で準拠法(どの国の法律で判断するか)を決めていなければ、消費者が住んでいる国の法律になります。日本に住んでいるなら日本法です。
根拠は通則法11条2項です。
消費者契約の成立及び効力について第七条の規定による選択がないときは、第八条の規定にかかわらず、当該消費者契約の成立及び効力は、消費者の常居所地法による。
「第七条の規定による選択」は、契約書で準拠法を決めることです。
相手の国の法律が書いてあっても、道は残る
契約書に「本契約はフィリピン法に準拠する」と書いてあっても、行き止まりではありません。日本法のどの規定を適用してほしいのかを名指しして、相手に伝えるという手順が残っています。
その道を用意しているのが11条1項です。
消費者がその常居所地法中の特定の強行規定を適用すべき旨の意思を事業者に対し表示したときは、当該消費者契約の成立及び効力に関しその強行規定の定める事項については、その強行規定をも適用する
読みどころは「特定の強行規定」と「意思を表示したとき」です。前者は、日本法がまるごと適用されるのではなく指定した規定だけが上乗せされる形を指します。後者は、黙っていても適用されないことを意味します。
何を名指しできるかは、その契約が日本の事業者との契約なのか、現地の学校との契約なのかで変わります。
ただし、外れる場合が並んでいる
ここまでなら「日本に住んでいれば守られる」で終わりますが、11条6項が例外を置いています。1号がこれです。
事業者の事業所で消費者契約に関係するものが消費者の常居所地と法を異にする地に所在した場合であって、消費者が当該事業所の所在地と法を同じくする地に赴いて当該消費者契約を締結したとき。
現地へ行ってから、現地で契約したときです。語学学校を見学してから申し込む形は、ここに当たりえます。
2号は履行の場所です。
全文を開く(117字)
事業者の事業所で消費者契約に関係するものが消費者の常居所地と法を異にする地に所在した場合であって、消費者が当該事業所の所在地と法を同じくする地において当該消費者契約に基づく債務の全部の履行を受けたとき、又は受けることとされていたとき。
授業が全部現地で行われる契約は、この形になります。セブ島留学は、まさにこれに当たる書き方をされています。
日本で勧誘を受けたかが例外の分かれ目
日本にいるあいだにその事業者から勧誘を受けていたなら、1号・2号の例外の例外として、11条1項・2項に戻ってきます。
1号にも2号にも、ただし書きが付いています。通則法11条6項2号のただし書きはこうです。
ただし、消費者が、当該事業者から、当該事業所の所在地と法を同じくする地において債務の全部の履行を受けることについての勧誘をその常居所地において受けていたときを除く。
読むべきは「勧誘をその常居所地において受けていた」の部分です。
日本で事業者から説明を受けて申し込んだ事情があるなら、勧誘を受けた場所を示す資料を残します。広告を見ただけで結論は決められません。現地に着いてから学校を回って決めたなら、その事情が無いことになります。
「どこで契約したか」を書面から読む
契約書に署名した場所は、たいてい書面のどこにも書かれていません。だから1号に当たるかどうかは、契約の前後に何があったかで見ることになります。
見に行くのは、申し込みの操作をした日と、渡航した日の前後関係です。渡航前に申し込みを終えていれば、現地へ赴いて契約したとは言いにくくなります。渡航してから学校で書類に記入したなら、その形に近づきます。
現地で「まず1週間だけ」と申し込み、途中で延長したという形もあります。このとき延長は別の契約になりうるので、最初の申し込みと延長を分けて考えることになります。延長のぶんだけが現地で結ばれた契約になり、扱いが分かれる可能性があります。
日本の事業者との契約は別に数える
エージェントに払う手数料は、日本の事業者との契約です。ここは通則法の話になりません。その部分に英会話の解約が決まる2か月と5万円の線が当たるかどうかは、日本の事業者がレッスンそのものを提供しているかで決まります。
セブ島留学では、日本の事業者はあっせんだけをしていることが多いので、留学エージェントは誰と契約するかで分けた見方がそのまま要ります。費用の分け方は留学の費用は誰に払うかで分けるにまとめました。
準拠法とは別に、滞在する期間そのものが日本の法律の線に当たります。週で決めたコースの長さが二月と三月をまたぐかどうかはフィリピン留学は2か月と3か月で扱いが変わるに分けて書きました。
セブ島でも、日本の事業者が自分で施設と学習プログラムを運営している形があります。このサイトが載せている U-GAKU がそれで、料金ページに自社運営であってあっせんではないと出ています。その場合、契約の相手は日本の事業者のままです。ただし、日本の会社が提供することだけで、海外で受ける授業に日本の解約制度が付くとは判断できません。消費者庁の適用条件と適用除外も確認します。契約相手、提供場所、語学の教授か手配か、期間と総額を分けて読みます。
中高生向けに同じ形をとっているのが Cebu Way English です。日本人スタッフが常駐する直営校とホームステイで、申し込みの相手は日本の事業者になります。
この2つは、特定商取引法に基づく表記の販売業者が同じ会社です。どちらも株式会社Crepity で、代表責任者も所在地も一致します。名前が違うので別の会社に見えますが、契約の相手としては同じところです。2つを見比べて選んだつもりでも、相手は1社しか増えていません。比べる相手を増やしたいなら、表記のページで販売業者の欄を先に見ることになります。
期間で分かれるところは、4週間と8週間が二月に届かず、12週間と20週間が二月を超えます。コースの週数は契約の開始日・終了日で確かめます。期間が長いことと、日本の法律による解除ができることは別です。国内レッスンと海外の授業・宿泊をひとつの条件で扱いません。
セブ島の留学を、日本の会社が出していることもある
セブ島の学校と直接契約するとは限りません。日本の会社が窓口になっている留学もあります。MeRISE英会話を出しているMeRISE株式会社は、セブ島の社会人留学も出しています。
日本の会社と日本で契約する場合も、契約で指定した法律、役務の提供場所、制度の適用除外を確認します。会社の所在地だけで、準拠法や解約の権利を決めません。申し込む前に、契約の相手が日本の会社か現地の学校かを、書面で確かめてください。
契約でもめたときの相談先は、消費者ホットライン 188 です。最寄りの消費生活センターにつながります。国境をまたぐ取引については、消費者庁が所管する越境消費者センター(CCJ)の窓口もあります。
この記事で確かめたこと
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